当番世話人挨拶


第21回日本婦人科がん会議を担当させていただきます四国がんセンターの竹原和宏です。松山市での開催は、14年前の2010年に第7回を前任の故日浦昌道先生が開催されて以来となります。前回に引き続き実りある会にしたいと思っております。開催にあたり一般社団法人日本婦人科がん会議代表世話人の青木大輔先生、理事長の杉山徹先生、NPO JGOG理事長の岡本愛光先生をはじめ関係各位に心より御礼申し上げます。
日本婦人科がん会議は創設以来、地方からの発信、最新の医療を踏まえた臨床研究・試験の立案を目的に掲げております。第20回の節目を迎えた2023年の会議では、東北大学高野忠夫先生が「臨床研究のSDGsを考える」と題して、婦人科がん臨床研究を今後も継続、発展させるべく素晴らしい会議を主催されました。21年目の今回はテーマを “To the Next!”とし、初心に戻り、あらためて地方からの発信、Global展開など、昨今の臨床試験の話題をテーマに、婦人科腫瘍の臨床試験について議論したいと思っております。会議の内容として、日本を代表する婦人科の臨床グループの現状と今後の展望、アジア展開を見据えた今後の方向性や若手の研究者からの発信、地方グループ間の有機的な連携、昨今のゲノム医療、婦人科の治療にかかわる病理、放射線、臨床試験にかかわる統計やPRO(Patient Reported Outcome)などの最新情報が得られるようなプログラムを予定しております。
開催地の松山は四国の北西部に位置し、松山城を中心として発展した城下町です。日本最古の名湯といわれる道後温泉をはじめとする温泉や、近代俳句の礎を築いた正岡子規の存在などもあり、「いで湯と城と文学のまち」として文化的魅力がいっぱいです。少し足を伸ばせば、日本初の海峡を渡れるサイクリングロードとして多くのサイクリストが集まる「しまなみ海道」があります。古くから、弘法大師(空海)が修行した88の霊場を巡礼する四国遍路のおへんろさんを迎えてきた町で、旅人を温かく迎え入れる「おもてなし」の文化も息づいており、日々臨床で忙しくされているみなさまを癒し、今後の研究に取り組む鋭気を養う機会としてもご参加いただければと思っています。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。